平成29年度 美原記念病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - - 13 21 106 154 310 434 344 89
【項目の説明】
年齢階級別退院患者数とは、当該期間に退院した患者の入院時年齢を10歳刻みで区分した患者数です。

【この項目に関する当院の特徴】
当院は脳・神経疾患専門病院として、群馬県の県央や東毛だけでなく埼玉県北部地域からの脳卒中救急患者を多く受け入れ、脳卒中の拠点病院として役割を担ってきました。脳卒中の発症年齢は、最も患者数の多い脳梗塞の高齢化が目立ちます。高齢になるほど心房細動を高率に合併するので塞栓症の患者数が増加します。脳出血は、60歳代後半、くも膜下出血は、50歳代後半に発症する患者さんが多いと言われています。当院においても同様の傾向を示しています。特に当院において70歳以上が多いのは、高齢者の脳塞栓症を積極的に受け入れ、t-PA静注療法だけでなく、血栓回収術を実施しているからです。前年と大きな変化はありませんでした。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 85 24.87 16.38 2.35 68.85
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 35 22.31 18.34 2.86 72.09
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 25 22.88 16.51 12.00 74.52
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 手術・処置等2 なし 23 5.17 6.28 8.70 66.83
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 23 6.39 6.32 0.00 62.04
【項目の説明】
脳神経内科に入院する原因となった疾患の中で多い患者数上位5つを挙げています。
全国の平均在院日数は、厚生労働省の「診断群分類別患者数等に資するDPC対象病院における診断群分類別平均在院日数(平成29年度)」から引用しています。

【この項目に関する当院の特徴】
当院の脳神経内科に入院する患者さんのほとんどは、脳梗塞などの虚血性脳血管障害です。
虚血性脳血管障害の治療において大切なのは、早期発見、早期治療に加え、医師と看護師のみならず多職種が協力して治療にあたることです。当院ではリハビリテーションスタッフが多く配置され、入院後3日以内に85%の患者さんがリハビリテーションを開始しています。管理栄養士が病棟にいて、入院後3日以内に95%以上の患者さんがお口から食事を摂っています。またほとんど全ての患者さんに対して医療相談員が相談にのり、自宅退院に向けて援助しています。このようなチーム医療によって在院日数が全国平均と比較して極めて短い在院日数になっており、在宅復帰率は約70%です。
表では平均在院日数が長く表されていますが、これは回復期リハビリテーション病棟での在院日数も含まれております。急性期病棟のみの在院日数は上段からそれぞれ10.02日、11.06日、7.92日、4.70日、3.78日です。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 117 5.06 3.14 0.00 64.08
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 59 15.00 9.68 3.39 80.34
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 55 42.85 19.10 1.82 70.27
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 53 26.62 16.38 1.89 71.92
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 33 10.82 7.34 9.09 64.52
【項目の説明】
脳神経外科に入院する原因となった疾患の中で多い患者数上位5つを挙げています。
全国の平均在院日数は、厚生労働省の「診断群分類別患者数等に資するDPC対象病院における診断群分類別平均在院日数(平成29年度)」から引用しています。

【この項目に関する当院の特徴】
脳神経外科で最も多い症例は、くも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤の患者さんで、地域の医療機関から多くの症例をご紹介していただいています。この理由は開頭術ばかりでなく、血管内手術など侵襲の少ない治療が行えるからです。
超急性期の脳梗塞に関しては、内科的治療(血栓溶解療法)で効果が十分でなかった患者さんに対して、血栓回収術を行うことにより障害を最小限にとどめることができます。
表では平均在院日数が長く表されていますが、これは回復期リハビリテーション病棟での在院日数も含まれております。急性期病棟のみの在院日数は上段からそれぞれ2.02日、9.56日、11.04日、10.19日、6.94日です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - - -
大腸癌 - - - - - - - -
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【項目の説明】
胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌が5大癌として扱われ、これらの治療を目的として入院してきた患者数を示しています。

【この項目に関する当院の特徴】
当院は脳・神経疾患専門病院なので、上記癌の治療目的で入院する患者さんはほとんどおりません。もしも入院中に癌が疑われた場合は、必要に応じて専門医療機関に紹介しております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
【項目の説明】
肺炎の治療を目的として入院してきた患者さんの数を示します。入院してから発症した肺炎はこの数に含まれません。

【この項目に関する当院の特徴】
当院では肺炎を主訴に入院した患者さんは、各重症度ごとに10例に満たないため、表には数値として挙がりません。在宅療養中の脳血管障害の患者さんが肺炎を発症し、入院される場合が多いです。原疾患の性格上誤嚥性肺炎の占める割合が多くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 352 28.83 73.24 4.95
その他 52 32.17 74.85 0.24
【項目の説明】
脳梗塞の患者数を対象とし、発症から来院までの日数が「3日以内」または「その他」に区分し、症例数、平均在院日数、平均年齢などを示します。

【この項目に関する当院の特徴】
当院では発症3日以内の急性期脳梗塞患者さんが多くを占めております。その中でも、超急性期においては、血栓溶解療法(rt-PA静注療法)、必要な場合には血管内治療などの先進的医療を行っております。
脳梗塞は、早期に診断・治療開始することが重要です。一過性脳虚血性発作は脳梗塞の前兆と考えられ当院では数日間の入院精査で方針を決定しています。
頭蓋内外の血管に狭窄または閉塞を有する患者さんに対しては、脳梗塞発症予防のため外科的治療を行うこともあります。このような症例数は県内で最も多く地域における脳血管障害の専門病院としての役割を果たしています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 73 1.63 14.96 4.11 80.21
K1781 脳血管内手術 36 1.39 20.86 0.00 66.86
K1771 脳動脈瘤頚部クリッピング(1箇所) 33 1.21 34.30 12.12 61.61
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 18 3.78 19.28 16.67 60.78
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 17 2.76 17.00 11.76 68.82
【項目の説明】
当院で手術をした患者さんの中で、手術件数の多いもの上位5つを挙げています。

【この項目に関する当院の特徴】
年間の手術件数は約300件で、手術適応のある患者さんに対して、外科的治療を行っています。
最も多い手術は、慢性硬膜下血腫に対する穿頭ドレナージ術です。
くも膜下出血や未破裂脳動脈瘤の患者さんに対しては、脳血管内手術と脳動脈瘤頚部クリッピング術のどちらがより安全かを判断して治療方針を決定しています。
近年、脳神経外科と脳神経内科が協力して外科的治療を行うようになってきました。
超急性期の脳梗塞の患者さんに対する経皮的脳血栓回収術や、選択的脳血栓・塞栓溶解術も行っています。脳梗塞の原因となる頸動脈狭窄症の患者さんに対しては経皮的頸動脈ステント留置術を行います。これらの外科的治療は血管内手術と呼ばれ、当院には脳血管のカテーテル治療を専門とする医師が複数在籍しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
【項目の説明】
上記4つの疾患は医療費が非常に高くなるもので、このような診断がどのくらいいるかを調べたものです。

【この項目に関する当院の特徴】
ここで取り上げた4つの項目は、重症感染症や脳神経外科手術後の合併症としてみられるものです。当院ではこのような疾患はほとんどありませんでした。
更新履歴
2018/9/29
病院情報の公開ページを新規掲載